2018年12月16日

北欧3ヵ国を訪ねて 42: オスロ 1

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これから二つ目の北欧の国、ノルウェーを紹介します。
初めて訪れたオスロは輝く海と深い森に囲まれた美しい都市でした。
私はこの小さな首都を2日間見て回りました。




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< 2. ノルウェーとオスロの地図、上が北 >

上の地図: 赤丸がオスロ、黒四角がカールスタッド、オレンジ線が乗って来た国際列車の路線、黄色線がこれから乗るコペンハーゲン行きのフェリーの航路です。

下の地図: この範囲(南北約2km)が首都オスロの中心部です。
赤丸が宿泊したホテル、茶色四角がオスロ中央駅、青色四角がフェリー乗り場です。



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< 3. 私が観光したオスロ、上が北 >

私がオスロを観光したのは2018年6月5日(火)と6日(水)です。
赤枠は私が訪れた所です。
地図の南北の長さは約14kmです。

今日紹介するのは、一番上の、湖がある自然公園Songnsvannです。
主な訪問地を示します。
Aは様々な博物館があるビィグドイ半島です。
Bは観光地ではないが、海沿いの暮らしが見たいと訪れたUlvøya islandです。
Cは中心部で、王宮、博物館、中央駅周辺、発展が著しいウオーターフロント、オスロ湾を望む古城などがあります。
Dは彫刻の公園と巨大な墓地があります。

以下の写真は撮影順に並んでいます。
撮影は5日の7:45〜8:35です。



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< 4. ホテルからいざ出発 >

先ず、地下鉄に乗るために国立劇場駅まで歩きます
上の写真は駅の方向、下の写真は振り返った所。

素晴らしい朝、綺麗な青空が広がっています。
身が引き締まる冷気と温かい陽射しが気持ち良い。



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< 5. 王宮とカールヨハン通り >

上の写真: 広大な庭園の奥に王宮が見える。

下の写真: 反対方向を見ると、中央駅に向かうカールヨハン通りが見える。



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< 6. 国立劇場駅と国立劇場 >

上の写真: 交差点の向かい、写真中央に国立劇場駅が見える。
この駅には鉄道と地下鉄が通っている。
右手は王宮庭園です。

下の写真: 進行方向、左手に国立劇場が見える。
至る所、街路で花が咲き誇り、清々しい気分になる。



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< 7. 国立劇場駅 >

上の写真: 交差点から東側(進行方向左)、中央駅側を望む。
今回、幾度もこの手のトラムにお世話になりました。

下の写真: 右側が国立劇場駅。



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< 8. 国立劇場駅内部  >

上の写真: 中に入ると構内は意外に大きくて、また朝の通勤ラッシュで、多くの人が足早に通り過ぎて行った。
私がどちらに行くべきか思案していると、一人の女性が寄って来て、どうしたのですかと尋ねてくれた。
行先を伝えると、どのホームに行くべきか詳しく教えてくれた。
今回の旅行では、本当に多くの人に助けて頂いた。
特に北欧の年配女性の心遣いがうれしい。
一方で、なぜか若い女性は、道を聞いても知らない場合が多々あった。



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< 9. 地下鉄に乗って >

短い乗車時間だったが、貴重な体験をした。
途中の駅から乗って来たベビーカーを押している男性が、私に何やら親しげな表情を見せる。
やがて私の前の席が空くと、彼は子供(次男)を抱き上げ座った。
彼から声を掛けて来た。

彼の話では、数年前、奥さんと長男の三人で日本を1〜2ヵ月旅行したとのことでした。
そして富士山登山もやり、日本の食べ物も気に入り、どうやら日本の大ファンのようです。
私は、これが二度目の北欧旅行で、前回、オスロに行っていないので、今回の訪問を楽しみにしていますと伝えた。
その後も話を続けたが、彼は急に今日の私の予定を聞いて来たので、私は今日の日程表を見せた。
そこには、朝8時から夕方7時まで、12ヵ所の訪問予定がびっしりと書き込まれていた。
彼はそれを見て残念そうに別れの挨拶をして途中の駅で下車した。

後で気付いたのだが、私は他の訪問を減らして、彼と共に下車して話し合いを続けるべきだったと悔やんだ。


彼との会話で感じたことがある。
彼は、スウェーデンのストックホルムよりもデンマークのコペンハーゲンに親しみを持っているようでした。
ノルウェーとスウェーデンは同じ自然風土を持ち、隣国同士なのになぜなのか?
この感情が、1世紀前までの長いスウェーデン支配とノルウェー王家がデンマーク王家の血筋によるものかどうかはわからない。
後にノーベル平和センターを訪問して、これへの理解が少し深まることになる。

彼の日本旅行とベビーカーから言えることがある。
それは育児と休暇の制度が日本より遥かに進んでいることです。
彼だけでなく男性がベビーカーを押している光景を北欧でよく見かけた。
これは男性が1年ほど女性に替わって育児を行うことが普及していることを示す。
当然前半の1年は女性が育休を取得するのだろうが。
また彼らは本当に長期休暇を楽しみ海外旅行に出かけているようだ。
年に1ヵ月は休暇を取らなければならない制度になっている(分割も可能だろうが)。

まことに羨ましい。
明らかに日本は遅れている。
北欧は生活エンジョイの先進国、日本は働き放題の後進国だと感じた。



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< 10. Songnsvann駅 >

この終着駅に降りて驚いたのは、改札も垣根も何にも無いことでした。
粗末なバス停と何ら変わらない。
車掌が改札をするわけでもない。
省人化が進んでおり、交通システムのコンセプトがまったく日本と異なる。
私はこれの方が良いと感じた。



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< 11. 湖が見えて来た >



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< 12. ノルウェーの森と湖 >

朝の8時半頃、学生の課外授業のようだ。
北欧を旅すると、このように自然の中での課外授業によく出くわした。

多くの水鳥が羽を休めていた。



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< 13. 湖 >

これまで見て来たスウェーデンの湖とはまた一味違う。
一つには山に囲まれていることと砂浜があることでしょうか。
木々は寒冷地特有の背の高いものが多いように思う。
正にこれがノルウェーの森かもしれない。


次回に続きます。




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2018年12月11日

北欧3ヵ国を訪ねて 41: カールスタッド 2

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今回はカールスタッド紹介の後半です。
パレードを見終わり、公園を散策し、次の列車に乗るために駅に戻りました。
私はここで大きなトラブルを経験することになりました。




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パレードを見終わって公園内を散策し始めたのは17:00頃でした。
掲載写真は撮影順に並んでいます。
次に乗る列車は18:30発なので、18:00までに駅に戻らなければならない。


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公園の至る所で卒業生と両親らが集い、記念写真を撮っていました。


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この公園は両側を川に挟まれた広い芝生で、所々に木々が植えられている。
人はまばらで、カップルがのんびりと日光浴を楽しむ姿が印象的でした。

下の写真: 若い女性グループが水着姿になり、川にせり出したウッドデッキで日光浴を楽しみ始めた。

スウェーデンでは飲酒が抑制されているらしく、パリで見たような多くの人がアルコール(シャンパン)片手に談笑する姿はほとんど見なかった。



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上の写真: 中央に見える橋は私が渡って来た橋です。


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先ほどの橋のたもとにある小さな公園。


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駅に向かって、大通りを戻る。
多くの市民が歩行者天国に出ていた。
この時刻は17:40です。

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< 8. 駅に戻る >

駅に戻ったのは17:45分頃でした。
待合室のロッカー(クレジットカード払い)から荷物を出し、駅舎のコンビニでサンドイッチとドリンクを買い、夕食とした。

後は、列車が来るのを待つだけです。
18:00になると、駅舎の切符窓口は閉まり、駅員は帰った。
私は特に用事が無いのだが、少し不安になった。



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< 9。 ホームに立つ >

この駅のホームは一つだが、番線は4ヶ所あり、長手方向で左右に分かれていた。


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< 10. やがて不安が現実のものになった >


到着予定の時間になっても列車が来ない。
周囲の旅行客が落ち着きをなくし始めた。
放送はあるが、私にはまったく理解できないし、駅員も居ないので確認も出来ない。

上の写真: 上に電光掲示板が見えます。
やがて電光掲示板に乗るべき列車の到着予定時刻が表示されているのが分かった。
しかし、その時刻が時と共に遅れて行く。
予定通りに行ってもオスロ駅到着は21:23で、この調子では日付が変わるだろう。

下の写真: 21:22の撮影です。
この列車は別の列車でした。


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< 11. 夜は更けていく >

上の写真: 9:26撮影。
空はまだ明るいが、夕陽が迫っている。

下の写真: 時計の針は既に私のオスロ到着時刻を過ぎていることを示していた。
昼はあれほど温かったのだが、夜は冷え込んで来た。

中央に乗客らが集まり情報交換をし始めたようです。
その内の一組の老夫婦のご主人が私に温かく声を掛けてくれたのだが、私は言葉が分からずその場を離れた。
言葉の通じないのが無性に悲しくなった。

オスロのホテルに、到着時間が大幅に遅れることを連絡しようとしたが、これまたなぜか電話を掛けることが出来なかった。
ホテルの電話番号の前に付ける国別などの番号に誤りがあったようだ。
私はなす術がなく、ただ時間の過ぎるのを待つばかりでした。

やっと4時間以上遅れて列車が到着した。
乗客は皆、急いで車両に駆け寄った。
一人の若い乗客がタラップで私に乗車と譲ってくれた。
非常にうれしかった。

この時、どこにも駅員や係員は一切居なかった。
省人化が進み、ボデイや荷物、チケットの確認が無く気楽なのだが、海外からの旅行客の私には少し不安だ。


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< 12. 白夜。車窓から21:52撮影 >

この光景はご褒美かもしれない。

列車内は満席でした。
ほっと一息付いたのですが、今度は列車の速度が非常に遅く、時折、途中で停車する始末で焦るばかりでした。
皆、疲れた様子ですが、不平で騒ぎ立てる人もいなかった。
もっとも文句を言いたい車掌も巡回に来ないのですが。

けっこうなお年寄りが一人で乗車しているのが見られた。
日本と違って、北欧のお年寄りは自立が当然で、国際列車での移動も一人で行うようです。
これは福祉政策の発展とは別の、ヴァイキング精神の名残り、個人の尊厳を大事にすることの現れかもしれません。

数時間かけてオスロ中央駅に着いたのですが、夜中の2時を過ぎていた。

真夜中に放送が大きな駅舎に鳴り響き、乗客にタクシーの利用を薦めているようでした。
駅員をほとんど見かけることもなく、最終駅から乗客は蜘蛛の子を散らすように出て行った。
私は駅から少し歩き、途中、真っ暗な大通りでタクシーを拾い、ホテルに無事着いた。

ホテルが24時間フロント対応であることを事前に確認しておいたが、若干不安はあった。
フロントの対応は良く、手短に手続きを終え、朝食予約とオスロパス購入を済ませた。
後は寝るだけ・・・・


次回に続きます。





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2018年12月06日

北欧3ヵ国を訪ねて 40: カールスタッド 1

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これから2回に分けて、スウェーデンの湖畔の都市カールスタッドを紹介します。
訪れたのは2018年6月4日(火)の午後で、快晴の中をしばし散策しました。
アクシデントが歓喜溢れるパレードに巡り合わせてくれました。


* カールスタッドに向かう

この都市を訪問すると決めたのはまったくの偶然でした。
それは列車の手配ミスが始まりでした。

当初、ストックホルムからオスロまで国際列車1本で行くつもりでしたが、5ヵ月前、予約する段になって、予定(正午前)の出発便が満席だとわかりました。
そこで私は慌ててしまい、列車を何処かで乗り継ぐことにした。
先ず地方鉄道のカールスタッド行きを予約し、次いでカールスタッドからオスロ行きの国際列車を予約した。
後で直ぐ気が付いたのですが、ストックホルムを午前早く出発する便か、この乗り継ぎの列車を始発から予約しておけば安く短い時間でオスロまで行けたのです。

もっともスウェーデンの別の都市をもう一つ訪問したい気持ちもありましたので、これで良かったのですが、オスロ訪問が短くなった。

カールスタッドはスウェーデン一の大湖ヴェーネルン湖北岸のデルタ地帯にある小島の上に建設された人口9万人ほどの都市です。
この都市はストックホルムとオスロの中間に位置し、その名は歴史的に幾度か出て来ます。
最近では、ある女性大臣が子供の養育の為に週の半分をこちらで執務し、残りをストックホルムに行くそうで、日本では考えられないことです。

ここを乗り継ぎ駅と決めた最大の理由は、駅にロッカーがあることが事前に分かっていたことと、近くに公園Mariebergsskogenがあることでした。
この公園には家族が楽しめる遊戯施設やネイティブ動物の動物園、そして湿地の動植物の観察所があります。
ここに是非とも行きたくなったからでした。

しかし、ここで1回目のアクシデントに見舞われて予定を変更することになりました。
列車のカールスタッド到着予定16:09が30分ほど遅れ、次の列車の発車予定が18:30なので滞在時間が2時間を切ってしまったからです。
駅からこの公園まで徒歩で往復40分ほどかかり、バスで行く事は切符購入やルート、運行間隔で不便でした。
仕方なく、町の中心部らしい方、北側を散策することにしました。

これが幸運を呼びました。



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< 2. カールスタッドの地図、共に上が北 >

上の地図: 地図の南北の範囲は約7km。
茶色マークがカールスタッド駅で、赤線が散策ルートです。
駅の左下に公園Mariebergsskogenがある。

下の地図: 地図の南北の範囲は1・3km。
矢印が駅、黄色線が行きの徒歩ルートで、オレンジ線は折り返して戻るルートです。
赤丸はビジターセンターです。

以下の写真は16:38から17:01に撮影したもので、ほぼ順番に並んでいます。



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< 3. カールスタッド駅 >

駅の敷地は広いのですが、駅舎は大きくありません。
しかし外観は伝統らしいものを感じさせます。

下の写真: 駅の北側にある大きい道路の中央分離帯に立ち、東側を望む。


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< 4. カールスタッド駅前 >

上の写真: 同じ中央分離帯から西側を望む。

下の写真: 駅前から北側に伸びる大通り。
ここを進むことになります。


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< 5。 大通りを進む >

上の写真: 最初に不思議に思ったのが、平日の16時半頃なのにテラス席で多くの人が寛いでいることです。

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< 6. やがて大きな川に出合う >

上の写真: 少し橋を渡りかけて西側を望む。
川面も照らす日差しはまるで夏のようでしたが、空気は清々しかった。
それでも歩き続けると汗が出て来ます。

下の写真: 橋を渡らず、少し戻り右に曲がると川沿いに沢山のテラス席が見えました。
レストランのようです。
もう既にお客で一杯でした。
平日のこの時間にレストランにこれだけの人が入っているとは驚きだ!

この時、前を歩く男性二人に声を掛け、「ビジターセンターに行きたいのですか?」と聞くと、彼らは笑顔で、詳しく道を教えてくれた。
その二人は、このレストランに入って行った。





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< 7. さらに進む >

上の写真: 来た道を振り返る。

下の写真: 道順を聞いたときに教えてくれた公園の端に来た。
ここで左に曲がる。


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< 8. 図書館(ビジターセンター)の前の通りを行く >

下の写真: 通りに面したショップの前で、楽しそうに糸を紡ぐ女性に出会った。
彼女に断って写真を撮らせて頂いた。
ストックホルムでもそうだったが、女性は高齢になってもオシャレを楽しんでいる。



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< 9。 何やら騒がしい >

上の写真: 通りの奥の方からボリュームを上げた賑やかな音楽が聞こえて来た。

下の写真: 右手の建物が図書館で、この中にビジターセンターがある。
なぜか多数のクラシックカーが行列を作り、ゆっくり進んでいる。
周囲の観客は嬉々として見ている。

取り敢えず私はビジターセンターに入り、数部の観光パンフレットを貰い、そこを出た。



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< 10. パレード 1 >

初めはまったく意味が分からなかった。
モデルのように着飾った若い男女が乗ったクラシックカー、そしてラフな格好の年配の運転手。

観客に聞いてみると、これは何と高校生の卒業パレードでした。
これが高校生!
特に女性は大人びて見えた。



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< 11. パレード 2 >

やっと理解出来た、運転手は親父なのだと。
それにしてもこのクラシックカーの数には驚かされた。


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< 12. パレードが終わって >

これから左手に広がる公園を散策します。


次回に続きます。




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2018年12月04日

湖北・湖東の紅葉を訪ねて 5: 永源寺 2

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今回で、湖北・湖東の紅葉の紹介を終わります。
小雨と薄暮にあっても幻想的な紅葉を楽しむことが出来ました。
これも山里やお寺のお世話があっての事だと感謝しています。



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日が暮れると共にライトアップの光が目立つようになって来ました。


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薄暮の中の紅葉はけっして鮮やかではないが、深みを感じさせる。


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上: 本堂。

下: 鐘楼。
この写真は11月22日、16:40のものですが、周囲はかなり暗くなっていました。
ISO1600で、手持ちで撮影し編集で明度を上げてこの状態です。


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この2枚の写真は、前回紹介した禅堂前を撮ったものです。
同じ所でも20分ぐらい時間が経つと、ライトアップの効果が際立つようになりました。
まるで豪華な日本らしい舞台のセットを見ているようです。


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薄暮から夕闇にかけて、ライトアップやフラッシュで撮影した光景。

右下: 最初の石段沿いにある16羅漢(岩壁に石像が彫られている)。


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1時間後に戻って来た時は、真っ暗になっていた。
橋の近くの広場には数軒の屋台が並んでいた。


* 今回の紅葉巡りで感じたこと
これら紅葉は総合芸術、日本で洗練された文化だとつくづく実感した。

北欧やロシア、北米には雄大な一大紅葉地帯がある(一部しか見ていないが)。
それと比べると日本の場合、数百本程度の広葉樹が密集ではなく最適な位置に配されている。
また日本の紅葉の樹は高く伸びた大木と言うより、背が低く枝が横に広がる木が好まれているようだ。
境内の赤や黄色の広葉樹は苔むした岩や石灯篭、小さな池や建物の間に配される。
石畳や地面に積み上がり、池や小川、手水鉢に浮かぶ落ち葉すら重要な背景になる。
人々は境内の参道や回廊を巡る内に、様々に形を変え黄色や朱色の木々と様々な背景色の組み合わせの妙を楽しむことになる。


人類は原初来、赤色に神秘性を感じ、多くの宗教は聖なるものとして取り入れた。
そして特に東アジアは、今でも赤(朱色)を宮殿、神社仏閣に使用している。
中でも紅葉が広く見られる日本(韓国も)では、なぜか寺院の境内に紅葉が重視されるようになった
元来インド起源の仏教には朱色を愛でる習慣は無かったと思うのだが。

推測に過ぎないが、朱色に対する無意識の神聖感と、大乗仏教特有の死生観―末世に至る滅びと冬の到来を告げる紅葉が結びつけられ、広く受け入れられるようになったのだろう。

一方、キリスト教では、死後の世界は仏教と異なり希望溢れるものなので、落ち葉や冬を連想する紅葉は聖なる場所には不向きと見られたのだろう。
キリスト教圏では、宮殿に大規模な紅葉を取り入れるところはあっても、教会には無いように思う。
どちらかと言うと、春や誕生をイメージさせる花が多いように思う。

こんなことを感じながら、楽しい1日を過ごして来ました。


それでは終わります。

ラベル:旅行 自然 写真 観光
posted by 学 at 09:04| 兵庫 ☔| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月02日

連載中 何か変ですよ 208: 「人手不足なのになぜ賃金が上がらないのか」を読んで 5

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賃金低下と格差拡大が野放しにされている最大の理由を語ります。
放置すれば最悪の事態になる。
これで結びとします。



これまで著作の問題点を考察してきました。
A) 対策に実効性がない。
B) 真の原因を隠している。
C) バブル崩壊を無視している。

これらは序の口に過ぎない、核心に迫ります。


D) 自然のままが最良と信じ、手を加えることに抵抗がある。

例え話で対策に「池の自然サイクルに干渉しない」ことを挙げた
著書にも同様のドグマ「健全な労働市場に規制を加えない」が貫かれている。
特に最低賃金は市場を歪め、効果が無いとまで言い切る。
これは自由放任主義経済への心酔が言わせたものです。
暗黙の前提「自由競争こそが最善」があり、これによりコスト低下などの効用の最大化が起こるとしている。

この前提が間違っていることを身近な実例で見ます。


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1. 最低賃金について
日本の最低賃金は先進国中ほぼ最低で、この規制が外されると間違いなく賃金相場は下がる(多くの外国人技能実習生の賃金はこれよりさらに低い)。
論者は最低賃金が失業率を上げると反論するだろうが、要は下位90%の国民の収入が下降し続ける現状から上昇させることの方が重要です(所得再分配で日本の酷い貧困率を改善出来る)。
逆に言えば低賃金だから求人が多いのであって、悪循環を繰り返すだけ(安い移民も)。

例えば、スウェーデンでは統一した最低賃金を設けていないが、職業毎の賃金相場がある。
ここでは移民労働者に対しても同一賃金を適用すると言う卓越した取り組みがなされている。
なぜなら産業側が移民を安く使おうとして賃金相場が下がり、また国内労働者の締め出しが起こるからです(多くの国でこうなっている)。

こうしてみると最低賃金(規制)は市場を歪めると言うより、明らかに社会の効用を高めている。
(規制緩和は必要です。多くは業界を守る規制が災いをもたらす。)


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2. ゴーン会長の行為からわかること(法律違反とは別)

この事件は自由放任主義の欠点「優位者は自由市場を歪める」を示している。

自由放任主義者は「自由であれば人は創意に溢れて経済を活性化させ、その見返りに高給を得る。これが経済の好循環を生む」を信じる(富裕者に都合が良い)。
ところが経営トップが給与を自由勝手に決定出来てしまうと、この循環は断たれる。
彼は苦労して企業業績向上に努めるより、金額を書き換えれば済むのだから。

信奉者は「企業間競争や株主の圧力により、給与は妥当な水準になる」と反論する。
そうはならない、ほとんどの大企業の株は他のグループ会社によって持ち合いされており、結局同じ立場の経営者(数少ない超資産家)らによって運営されているから。
さらに労働組合が非力なので、彼らの身勝手な行動を牽制出来ない(組合組織率の高い北欧は可能)。
先導する米国はバブル崩壊時、救済された経営者すら平然と高給を掠め取った。
自由放任された市場は必ず機能不全に陥る。

これは日米欧で超富裕者の収入が急増する一方、90%の国民の賃金が延びないことと符合する。
悲しいことに日本だけは低下している。



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3. 自由競争の限界を知る

信奉者は、「広大な原野に狐と兎が共に生息していても均衡が保たれ、兎が絶滅することはない」をイメージし、この世は弱肉強食でうまく均衡していると納得する。
しかし間違いは簡単にわかる。

もし、この両者を球場の大きさで囲むとどうなるだろうか?
数か月の内に先ず兎が、最後に全滅するだろう。

残念ながら現在の経済学は現実社会のメカニズムを充分把握出来ていない(おそらく優位者に都合の良いように解釈する輩が多数なのだろう)。
ましてノーベル賞と縁のない日本の経済学では、まったくお手上げです。

ありもしない完全な自由競争にすがって成果のない経済政策を擁護する愚は止めるべきです。

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* 最後に

もっとも重要なことは、自由放任主義と金融重視の経済政策から早く脱却しないと、大多数の国民はさらに苦境に追い込まれると知るべきです。
1980年代以降の欧米、それを猛追する日本は正にこの呪縛に絡めとられ、抜き差しならない状況にあります。

一方、北欧は半世紀ほど前から新た道を模索し成功した。
しかし、グローバル化の波に呑まれつつある中で、北欧にも欧米の毒がまわり始めている。

北欧が健全な内に、新たな道に進むことが出来ることを願って終わります。
ご清聴ありがとうございました。


追記

今の世界経済の状況を示すグラフを載せます。
すべて借用です。

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上のグラフ: 1980年以降、世界の中央銀行が金融緩和の為に通貨発行(茶線)を加速せる度に、バブル崩壊を招いている。
特にここ10年は通貨発行量がGDP(青線)すら越えてしまった。
これは歴史的な未体験ゾーンに突入したことを示す(危険領域)。

下のグラフ: 世界は金融政策、主に通貨発行(青線)で景気の好転を目指して来た。
しかし、かつての経済成長や低失業率は起こらず、インフレ(赤と緑線)すら起こらない。


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「マーシャルのk」はマネーサプライ(M2)/GDPです。
日本のマネーサプライ(赤線)が目立つのは、二つの理由があります。
一つはアベノミクス以前、日銀は貨幣供給を抑えていたのだが、なにせGDP成長率が年を追うごとにゼロになっていたからです。
アベノミクス以後は、日銀黒田のバズーカ砲によるものです。
いつしか、インフレターゲット論の信奉者が望む、世界屈指の貨幣供給量を誇るようになった。

しかし、結果がまったく現れない(インフレ、経済成長)。
不思議なことに、あれほど成果を豪語していた学者先生らは悪びれることもない。
日本の経済学と経済学者はこの程度なのです。




ラベル:安倍 格差 経済 将来
posted by 学 at 06:27| 兵庫 ☔| Comment(0) | 連載中 何か変ですよ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月01日

湖北・湖東の紅葉を訪ねて 4: 永源寺 1

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これから2回に分けて近江にある永源寺を紹介します。
紅葉で有名な禅寺です。
生憎の小雨まじりでしたが、夕暮れにライトアップされた紅葉が趣を増していました。



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< 2. 永源寺の地図 >

赤線が散策した往路で、茶色線は復路です。
Sでバスを降りて、橋を渡り、石の階段を昇り、二つの門をくぐると本堂がある境内に出ます。
歩き始めたのが16:00少し前で、本堂の前に16:20に着き、折り返しSに戻ったのは17:00を過ぎていました。


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< 3.いよいよ向かいます >

上の写真: 駐車場を後にして、橋の上から永源寺の方向を見る。
左手の急峻な山の斜面の木立の中に、永源寺の多くの伽藍が広がっている。
歩き始めた時は、空は完全に厚い雲に覆われ、やがて陽が沈み、戻って来る頃には真っ暗になっていました。

下の写真: これから上る石段の前から振り返り、渡って来た橋を見る。


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< 4。 二つの門 >

上の写真: 雨傘の波の向こうに最初の門(総門)の屋根が見える。
この小さな門で、入場料を払う。

下の写真: 総門を抜けると大きな山門が石畳の参道の向こうに見え始めた。
ライトアップされた山門と紅葉の朱が競い合い、薄明りの中で際立っていた。


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< 5. 本堂に向かう >

上の写真: 山門の前から振り返る。

下の写真: 左手に本堂が見える。


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< 6. 本堂周辺 >


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< 7. 様々な色彩 >

左上: 本堂と裏山の紅葉。
右上: 積もった落葉。
左下: お堂内にあった竹灯籠。
右下: 裏山の落葉と石灯篭。


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< 8. 禅堂の前庭 >

この光景がもっとも印象的でした。
右手の大木の銀杏からの落ち葉が地面を覆い、真っ赤な1本の楓が屹立している。
この悪い天気でこれだけ見事な光景が見られるのなら、天気が良ければもっと・・。
それにしても、この光景は自然の造形によるものか、それとも人の作為によるものか、どちらのおかげなのか?



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< 9.回廊からの紅葉 >

薄暗い中で、紅葉が黒の縁取りで引き締まって見える。
これも一興。


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< 10. 老木と紅葉 >

梅の老木(?)と燃えるようなモミジの対比が、私を惹きつけた。
これに美を感じている自分に、日本人であることに感謝していた。

実に写真を撮るのが楽しい。
出来映えとは別ですが。


次回は後半になります。




ラベル:季節 建築 自然 旅行
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2018年11月30日

連載中 何か変ですよ 207: 「人手不足なのになぜ賃金が上がらないのか」を読んで 4

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前回に続き、論者が指摘する賃金が上がらない理由(弁明)を確認します。
その裏に真実が隠されています。



(ア) 国際化で企業はコスト競争に晒され業績は悪化し、賃金アップの余裕がない。
厳しいコスト競争は円高に晒されていた輸出企業にとっては事実でした(逆に輸出業者や庶民には恩恵だった、でも過去のことになった)。
ところが、この低経済成長の20年間でも大手企業の業績は益々好調です。
それは内部留保や配当金の著しい増加や海外投資の増加で明白であり、逆に労働分配率の低下が弁明の矛盾を突いている。
これまた一切言及がない。


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< 2. 配当金総額の推移、法人企業統計年報より >


(キ) 企業の賃金評価表(成果主義)が賃金を抑制している。
論者は企業の賃金評価表が賃金全体を抑える仕組みになっていると指摘する。
これは事実だろう。
だが成果主義であろうが、かつての職務給であろうが、運用目的が賃金上昇を目指すのならどちらでも良い。
道具(評価表)の分析で終わるのではなく、その背景に切り込まないと何ら解決しない。


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< 3. 労働分配率の推移 >


著作は、これ以外にも賃金が上昇しない、または上昇していないように見える根拠(弁明)を数多く挙げている。
これらは一応もっともらしく聞こえるのだが、既に見てきたように上面を撫ぜているにすぎない。

全体に言えることは、論者達はより根深い原因に「見ざる聞かざる言わざる」に徹している。
それは論者たちが賃金低下や格差拡大に何ら関心を持っていないからなのか、むしろ私は論者たちが賃金低下を納得させる為に偽装していると疑いたくなる。

皆さんはどう感じますか?

三番目の問題を検証します。


C) 繰り返されて来た池の汚染は二度と起こらないとしている。

例え話では、原因の一つに「過去に川上から汚水が流れ込んだことでフナが弱っている」を挙げ、これが再来することを触れませんでした。
実は、著作でも同じように再来するはずの不都合な真実から目をそらしている。

論者たちは就職氷河期に就職した人々が、その後も長きにわたり低賃金になっていることを明らかにしている。
しかし奇妙なことに論者の誰一人として、就職氷河期の再来や今後の景気後退についてまったく言及していない。
この経済学者らは就職氷河期を招いたのが二度のバブル崩壊(1990年、2008年)だと知らないのだろうか?
これは、著作内で度々出て来る「最近の傾向として正社員は穏やかながらも賃金上昇の恩恵を受け、また非正規割合の増加傾向が沈静化している」を伏線とし、楽観論を印象付ける為かもしれない。




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< 4. バブルで繰り返される日本の失業率の悪化 >

グラフの説明: オレンジ線はバブル崩壊開始を示し、その左側で失業率は急低下し、その後は急速に悪化し、その悪化は繰り返しながら深刻さを増している(世界で同時進行)。


私は論者らが賃金低下を引き起こす状況を知っていながら、知らない振りを決め込むことに幻滅する。

今、日米英中を筆頭に大国は史上最大の貨幣供給(金融緩和)を続けており、これまでのバブル史に照らせば、必ず数年以内に最大の金融危機が起こるはずです。
起きれば好転に見える経済指標は一転して、ここ百年間で最大最長の落ち込みになるだろう。
さらに、これらの国々はバブル崩壊の度に景気浮揚策を行い、莫大な累積赤字を積み上げて来た。
これが足かせとなり、やがて身動きが取れなくなるだろう(景気浮揚策の原資がない)。
こうなれば、失業率低下や賃金上昇、非正規割合の低下は夢の跡に過ぎなくなるだろう。

実は、この手のエコノミストは残念ながら大勢を占め、バブル崩壊まで迎合するか煽り続けることになる。



次回に続きます。


ラベル:将来 経済 格差 安倍
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2018年11月29日

湖北・湖東の紅葉を訪ねて 3: 多良峡

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< 1. 人で溢れる吊り橋 >


今回は美濃、大垣にある多良峡を紹介します。
この辺りはまったく来たことがありませんでした。
ここは広い森林公園になっています。




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< 2.今回の日帰り旅行の訪問地、上が北 >

観光地としては番号1の鶏足寺、2の多良峡、3の永源寺です。
この順序で観光しました。
途中、昼食のレストランが「花伊吹」です。


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< 3. 多良峡の地図、上が北 >

上の地図: 多良峡は赤丸で、鶏足寺から多良峡へのルートを赤線で、多良峡から永源寺へのルートは黄色の線で示す。

下の地図: 多良峡の拡大写真。川は北に向かって流れている。
渓谷沿いの車一台がやっと通れる林道のS地点でバスを降りて、赤線に沿って吊り橋まで行きました。
この道では車は一方通行で、私たちが戻るのに合わせて順番に観光バスが迎えに来ます。
黄色の線が吊り橋で、これを往復してまた来た道を戻りました。


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< 4.いざ多良峡へ >

上の写真: 車窓から見た伊吹山付近の景色。
この写真は道路を挟んで伊吹山の反対側を見ています。
この時の伊吹山は上半分が厚い雲に覆われていました。
翌日、伊吹山は今年の初冠雪になりました。

下の写真: バスを降りて、渓谷沿いの細い道を歩きます。



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< 5. 吊り橋の上から >

上の写真: 下流を望む。
下の写真: 上流を望む。

残念ながら紅葉は期待したほどではありませんでした。
しかし、春の新緑や夏の川遊びには良い所でしょう。


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< 6. 紅葉 >

少しの晴れ間から日が差すと、紅葉が輝きを始めました。


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< 7. 森と渓谷そして山の彩 >


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< 8. 多良峡から関ヶ原までの景色 >


次回は、永源寺を紹介します。


posted by 学 at 09:07| 兵庫 ☔| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月28日

連載中 何か変ですよ 206: 「人手不足なのになぜ賃金が上がらないのか」を読んで 3

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前回に続き、ダメ出しです。
より本質的で嘆かわしい実態に迫ります。



前回、例え話で、池のフナの減少に役立たない発言を取り上げました。
今回は、その二つ目の問題を検証します。

B)  池以外の真の原因を無視している。

例え話では、原因の一つに「フナを食うブラックバスが増加傾向にある」を挙げ、これ以上の追及をしなかったが、著作もまったく同様なのです。
著作では、この類の原因(弁明)を数多く指摘しているが、追求することなくこれらを既定事実としている。

普通に考えれば、なぜブラックバスが増えたのか、この増加防止策や駆除策が最重要課題であるはずです。
当然追及すべきは、効果が期待できる外部要因の排除、例えばブラックバスの放流規制などにあるはずです。

不思議なことに、論者たちは直近の労働市場の現象以外には一様に口を閉ざしている。

著作で取り上げられた目立つ論点(弁明)を見ます。

(ア) 正規・非正規で大きな賃金格差がある。
論者は全体の格差しか見ず、同一労働における賃金格差に関心がないようです。

(イ) 非正規雇用割合の増加。
非正規雇用の増加には様々な背景があるが、政府主導の「労働者派遣事業の規制緩和」が大きく追い風となっている。
しかし論者たちはまったく意に介していない。
さらに論者はここ一二年の伸び率の低下に注目し、ここ二三十年の著しい増加に終止符が打たれるようだと匂わす。
しかし、やがて訪れるバブル崩壊で何が起きるかは明白です(後に詳しく見ます)。


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< 2. 非正規比率の推移、社会実情データ図録より >


(ウ) 先進国で最下位の男女の賃金格差。
論者はこれを自覚しているが、これ以上の分析や提言がまったくない。
あたかも政府や経済界、経済学界に忖度し、批判に口をつぐんでいるように思える。

(エ) 定年退職者の大量の再雇用(団塊世代)。
論者たちは、全体の雇用者数の増加と賃金低下は団塊世代の定年後の再就職と大幅な賃金低下が大きいと理解している。
しかし、彼らが注目するのは定年退職者が「安い給料で働くから」と「それまでの分不相応な高給」であって、「同一労働なのに大幅な減給で働かざるを得ない」ことを問題にする者はいない。


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< 3. 労働生産性の推移、日本生産性本部より >

(オ) 賃金アップには生産性上昇が不可欠。
奇妙なことに日本の生産性が上昇しているデータを誰も提示しない(グラフ3)。
よしんば生産性が低下したとしても、より生産性に影響を与える企業の設備投資額の長期減少について触れる者はこれまた皆無です。
単純に考えて、生産性の上昇が頭打ちなのは企業が国内投資を控え、余剰資産が海外投資(設備投資と金融投機)に向いているからです(グラフ4)。
(この状況は1世紀前の英国と同じで、日本の再生にはこの根本治療が必要であって、金融緩和ジャブジャブではバブルが巨大化し繰り返すだけです。)

論者は賃上げを阻害している企業や政府側の真因にはまったく触れていない。
彼らの追求は、ある所(弱者)にしか向かず、その一方で鬼門(強者)には向かないようです。


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< 4. 設備投資額と海外投資額の推移 >



次回に続きます。





ラベル:格差 安倍 経済 将来
posted by 学 at 08:15| 兵庫 ☀| Comment(0) | 連載中 何か変ですよ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月27日

湖北・湖東の紅葉を訪ねて 2: 鶏足寺 2

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前回に続いて鶏足寺の後半です。
今回紹介する所が最大の見せ場です。




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< 2.森を抜けると・・・真っ赤な >

竹藪や茶畑を横目に細い山道を抜けると、急に視界が開け、深紅と黄金色の一角が現れた。
ここは山腹の御堂に続く階段の両側に広がる紅葉エリアの最も下にあたる。


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< 3. パンフレットで良く見る参道 >

落ち葉の風情を楽しむ為に、ここだけ立ち入り禁止になっている。

上の写真: 下側から望む。
下の写真: 上側から望む。

誰かが、この紅葉を称して「まるで血を撒いたようだ」と話していた。
始め、この言葉に抵抗を感じたが、しばらくするうちに納得するようになっていた。


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ちょうど小雨が降り始め、赤や黄色に色づいた葉がしっとりと濡れて少し輝きを増したようです。


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雨傘の列が、御堂からの石の階段を下りて行く。
ここの石段はほぼ自然石のまま並べられているので歩き難い。
非常に人が多く、上り下りに危険を感じている人もいた。
幸いにも小雨はすぐ止んだので、石段がそれほど濡れずに済んだ。


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今回は紅葉の最盛期に来られたようで幸いでした。
さすがに人が多く、人を避けて写真を撮ることは出来ませんでした。
雨は降ったが、傘を持たずに撮影できる程度だったのが不幸中の幸いでした。

誰がいつの頃にこれだけのもみじ植えてくれたのか、至福の時を得させて頂いたことに感謝し、ここを後にした。


次回は多良狭を紹介します。


ラベル:自然 旅行 写真 観光
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